往年のプログラムより:「服部 正」先輩

どうしてオールKMCが開かれるのか?

1964年、慶応義塾マンドリンクラブは単独でアメリカへ行くことになったのですが、その資金がなかなか集まらなかったのです。 そこで、KMC傘下の各グループの御協力を願い、一堂に会してコンサートを開こうというのが、オールKMCの始まりです。
ところが、この催しは、大学以外の高校、中等部等に大変好評で、毎年開催して欲しいという声が高く、遂に、慶応義塾マンドリンクラブ全体の一つの行事に定着してしまいました。
私のふと思いついたアイデアが、こんなにしっかりと定着したことを、大変に嬉しく思っています。特にその合同演奏で、お年寄りから中学生まで一つになって、音楽にとり組む姿は、すばらしいことです。これは世にも珍しい行事でKMCの自慢にしたいものです。大学は、OBの協力を得て、今年もアメリカへ参ります。この演奏会で、大変ご支援をいただくことになります。ありがとう。

服部 正
<1976年(昭和51年)10月「第13回 ALL KMCコンサート」プログラム冊子掲載>

ALL KMC バンザイ!

こんな素晴らしいコンサートは世界にも珍らしいのです。 ローティーンの中等部生からハイティーンの高校生、成年を迎えたばかりの大学生、そして壮年、老年にいたるまで ―― あらゆる慶応義塾マンドリンクラブの仲間が、ここに集まるのです。
そして、思い思いのお得意の曲を演奏するのです。 みんな自分達が一番上手だと思って演奏するのです。 そして、これを聴きに集まった人達は、みんな優しい心で、これを応援するのです。
これはとても結構なことです。 聴く人も演奏する人もみんな楽しい心でいっぱいになれるからです。 こんな心の融け合ったコンサートが開くことのできるKMCは素晴らしいと思います。 そして、このALL. KMCの意義をよく理解して下さって、その開催にご便宜を賜りました皆様に心から感謝申し上げます。
ありがとうございました。

服部 正
<1975年(昭和50年)10月「第12回 ALL KMCコンサート」プログラム冊子掲載>