カスタネット秘話
大竹 広明(昭和 44 卒 OB)

KMC の演奏会では必ずアンコールとして演奏されるエスパニアカーニ。カスタネットと、タンバリンが情熱的なスペイン民族音楽を盛り上げる。
私たちが学生の頃、打楽器はタンバリンだけが演奏されていた。ところが近年はカスタネットも重要な鳴り物として欠かせない。いつごろからカスタネットが参入したのだろうか。張本人は何を隠そう、私なのです。
現役時代、ギターパートの私は時々応援で打楽器を受け持つことがあった。昭和 42 年ごろある人からスペイン産黒檀のカスタネットをお土産にもらった。ギターのトレモロのように指で叩くとカタカタカタッと 3 連譜がきれいに鳴った。合奏で試したく学生指揮者に OK をもらい、ギターのラスゲアドにあわせカスタネットを鳴らせてみた。それまではタンバリンだけだった打楽器に新たなカスタネットの登場に練習中の部員の目が私に注がれた。
そして服部先生指揮のゲネプロで事前のお許しもなくいきなりのカスタネット。先生からはお褒めもお叱りもなく無事にパス。それ以来カスタネットとタンバリンは定番としてなくてはならない鳴り物として受け継がれているようだ。
演奏面では大した貢献ができなかった私だが、継続する演奏形式のひとつのきっかけを作った者として密かに自負している。