いやぁ、素晴らしい演奏会でした。朝の10時に集合して、慶應のあらゆる音楽団体が一同に会しました。 マンクラの出番は単独ステージはたったの2曲。時間にして7,8分でしょうか?(実際はもう少し長かったような気がします。)
単独ステージは第1部「音楽で綴る慶應150年史」というステージのちょうど真ん中くらいのところで中休憩のあとでした。「服部正とマンドリンオーケストラ」という構成で先生の「海の少女」と「イスパニアカーニ」を演奏しました。マンドリンクラブ三田会オーケストラとなっていましたが、ここは100周年記念としてもよかったかもしれませんね。当初はマンクラは山台で演奏するかたちになっていましたが、無理をお願いして、オーケストラに席を譲ってもらって、いつものような配置で演奏することができました。リハーサルのときは、なにしろ大合唱やフルオーケストラに圧倒されて、ぼくも相当緊張してしまい、その緊張がみなさんに伝播したせいかなにかわかりませんが、なにしろ全体的にやや萎縮気味、走り気味の状況で、いまひとつでした。おもわず佐々木先輩から「走るぞ!」と一喝があり、そのせいでしょうか、目が冴えたようで、お昼休みに反省して、結局は、おおらかな気持ちで演奏できました。しかし、NHKホールは大きいですね。音楽会なのに、反響板もないし、両脇は舞台の入れ変え優先で、垂れ幕のようなものだけで筒抜けになっていましたから、音響の面は最悪の状態ではありました。まるで、今年行った北京のばかでかいホールと同じような状況でした。おそらく、マンドリンの音はかすれていたのかもしれません。でも、みなさんの演奏は素晴らしいものだったと思います。なんだか、楽しそうに演奏できましたし、イスパニアカーニの「オーレ!」も見事に決まりました。お客さんの拍手もあり、あの瞬間は気持ちよかったですね!しばらく浸っていたいと、瞬間のことですが、頭の中が白くなって、いや、外も白いのですが、もう、真っ白になってしまい、何をしたのかも覚えていないくらいです。イスパニアは最近はゆったりはじめる演奏が主流になってきましたが、元譜に忠実にアレグロで演奏しました。実際はモデラートくらいだったのかもしれません。2部のテーマは「伝統の歌、そして未来への旅」というもので、慶應のカレッジソングを応援指導部のリードで歌い、今回新たに作曲されたカレッジソング14曲を披露しました。「慶應のともしび」という曲の評判がよかったように思います。マンドリンクラブが伴奏のメインとなったのは「春秋讃歌」という横山太郎さんというアコーデオンを弾かれる方の曲でした。のどかな曲で、最初はいろいろ戸惑いましたが、やるたびに良くなっていきました。といっても前日の練習を含めてあわせたのはたったの3回だけでした。この曲はオーケストラの出番はないので、指揮台の前の弦の方々は何もしないで座っていました。2部がはマンクラは山台に乗っていましたので、不思議な感じになっていました。上手の奥にピアノの呉さんがいました。アコーデオンは下手に、打楽器はこれまた、はるか彼方の下手に、合唱は一番奥にいましたから、合奏はしづらい状況でした。でも、なんとか乗り切ることができました。このような体験はもう2度とないかもしれません。
さて、今回のコンサートは全部で4時間12分でした。司会の宮本隆治さんと紺野美紗子さんはまるで「紅白歌合戦」のようだと、言っていました。最後は「若き血ラプソディ」という若松正司さんの力作で、なんと、マンクラの単独「若き血」で始まるという構成でした。指揮は重鎮朝比奈千足さんで、鈴木隆太くんのパイプオルガンも入るという大掛かりなものでした。ぼくは紅白歌合戦の最後にうたう「ほたるの光」のように、出演者のみなさんに混じって歌いました。素晴らしいコンサートでしたが、長かった!ほとんど、舞台の袖で待機していましたが、おかげさまでいろいろな方とお話しができました。もちろん、みんなに「KMC100年、必ず来てください」とみなさんにお伝えしました。
追記: 楽屋は歌舞伎役者中村翫雀の長男中村壱太郎さんと一緒でした。いま、塾高生だそうです。ちゃんと畳を持ってきて、あっというまに着物に着替えていました。福澤先生の学問のススメの一節を朗読しましたが、ずいぶん真剣に稽古をしていたのが印象に残っています。
テレビ番組の台本のようなものを頂戴しました。全ての司会のせりふや、段取りが記載されていてとても貴重なものだと思います。進行表、プログラムとともにクラブの資料として提供したいと思います。