台湾演奏旅行
昭和41年卒(ドラ) 戸塚美那

2007年3月21日から3月25日間で、昭和34年卒の山口寛先輩を指揮者&団長として「台湾親善演奏の旅」に行ってきました。2003年に、山口寛先輩を中心にして慶應マンドリンクラブOB・OG、三菱商事・東京海上マンドリンクラブに参加していたメンバー、その他の有志でオーケストラ・プレットロが結成されました。今回の台湾演奏旅行は、プレットロにとっては、スペイン、ドイツ/イタリアに次ぐ3回目の海外演奏旅行でした。 15年前には慶應マンドリンクラブの学生とOB・OGを加えたオーケストラが当時商事の台北支店長だった山口寛先輩を中心とした三菱商事の現地の方々のきめ細かい全面サポートによってやはり台北、台南に演奏旅行に出かけ美味しい食べ物と暖かい人々に触れた経験もあり今回2度目の台湾演奏旅行となりました。

前回とは違って、台北からフライトを乗り継いで高雄に向かいそこで1泊して翌日専用バスで台南に入りましたがそこで面白い経験をしました。商事と大変関係の深い奇美実業(CHIMEI)の総師である許文龍氏が創設した奇美博物館を見学したのですが、そこで絵画、楽器、化石、武具、動物の剥製など膨大なコレクションにすっかり圧倒されてしまいました。又ストラディバリウスなどのバイオリンが地下に整然と年代順に並べられたコレクションは目を見張るものでした。

世界中に貸し出しもしているとのことです。そこでいただいたお土産の中に入っていた「台湾の歴史」という小冊子は、許氏の日本に対する友好的な考え方がわかり大変興味深く思いました。又、今の若い台湾の人たちは考え方が違うということでしたが・・。そこを訪問した後、日本統治時代に10年の歳月をかけて鳥山頭ダムの建設に心血を注いだ八田與一氏の銅像と、ダムを見学して今も銅像の前に生花を欠かさない恩や礼を尊ぶ台南の人々の心に感心したりもしました。

その夜は台南大学でコンサートでしたが、我々の演奏に満員のお客の熱烈なスタンディングオベーションにびっくりするやら・・初めての経験でした。 翌日は又台北に向けてのフライト移動日です。松山空港に着き、先回にも行った小籠包で有名な「鼎泰豊」という店に駆けつけ昼食をとり、改装なった故宮博物館でイヤホンを聴きながらの駆け足見学を終えて宿舎のシェラトン台北ホテルに入りました。

今回の台北コンサートは、天使心管弦楽団(Angel Heart Orchestra)との合同演奏もあり、その夜は彼らとリハーサルを行いました。そのオーケストラの団員の作曲したテンポの好い数曲をバイオリンオーケストラとあわせたのですが管も入っているためやはり我々の音は弱くなってしまうのはやむを得ません。翌24日は夕方から台湾中油総公司ビルにて三菱慈善音楽会が、ステージリハーサルの後2時間半をかけて開催され800名の客席はほぼ埋まっていたようでした。何から何まで三菱商事の方々にはお世話になりっぱなしでした。

天使心管弦楽団には障害のあるお子さんを持った団員がいて我々も多少のサポートができたのではないかと思いました。「お疲れ様」ということでホテルに戻りました。全日程を終えてあっという間も無く翌日は帰京しました。 新しい発見も沢山あり、やはり台湾は美味しいところ(!!)・・が実感でした。